今回の新刊紹介は、漢詩に関する書籍の中では異例のコミックを取り上げます。
コミックでは阿倍仲麻呂を通して、李白と杜甫、その時代(盛唐と呼ばれる時代)の概要を、楽しませてくれます。
これなら現代の若い人でも、漢詩が何なのか少しは理解しやすいかもしれませんね。
全体は三章から構成されています。
第一章 李白と仲麻呂
第二章 李白と杜甫
第三章 杜甫と仲麻呂
作中の詩としては、
・峨眉山月歌(李白)
・清平調詞(李白)
・魯郡東石門送杜二甫(李白)
・早発白帝城(李白)
・春望(杜甫)
などが紹介されています。
そして時代として玄宗皇帝と楊貴妃のロマンスと、それに伴う政権の衰退、謀反などの歴史的事実も描かれています。
それ故の李白、杜甫の不遇も描かれていて一つの時代がわかりやすく、しかもコミックなので若い人でも楽しんで読めるようになっています。
こうした時代背景を知っていれば、この後の晩唐や宋代の詩人の栄枯盛衰にかかる詩もより楽しめるのではないでしょうか。
私も、もう一度歴史を見つめ直したいと思います。
では、次の記事で、また、お会いしましょう。
失礼します。
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