今回の【操觚字訣】は、「况」と「矧」についてです。
いはんやは、ましてと云ことばなり、矧况同意なり、その内矧は、元來いはんやの字なり、况は、本寒水の字、後に轉じていはんやに用ゆ、いんの字古し、後世の文には、多く况の字を用ゆ、「况乎」「况乎」と用る字例、みるべし、字典、矧也、譬也と註す、又益也、滋也、ますとよみ、ますますとよむ、これにましての意をみるべし、矧を「矧乎」とかくはみあたらず、
「况」の文字は「況」の異体字です。現在は、「況」が正字とされています。
この文章も大意はわかりやすいと思います。ただ、「况は、本寒水の字、後に轉じていはんやに用ゆ」の部分が、本来「矧」であったものが、その当て字として「況」が用いられるようになったことを意味することは想像がつくのですが、「本寒水の字」の正確な意味は、よく分からないのが現状です。
それでも何とか全体の意味は分かるし、用例もネットに書籍にと、たくさんあるので、そちらも学習すると「況」の使い方が、さらに理解できると思います。
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