2018年12月12日水曜日

『三体詩』より「殷亮に贈る」(戴叔倫)

【訓読文】


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【作者】

戴叔倫(たいしゅくりん)=(732-789)。唐の詩人。字は幼公(ようこう)、または次公(じこう)

【書き下し文】

殷亮(いんりょう)(おく)
日日(ひび) 河辺(かへん)(みず)(なが)るるを()る。(はる)(いた)むこと (いま)()まざるに ()(あき)(かな)しむ。
山中(さんちゅう)旧宅(きゅうたく) (ひと)(じゅう)する()し。風麈(ふうじん)来往(らいおう)して (とも)白頭(はくとう)

【語 釈】

殷亮=人名。未詳。日日=日ごとに。河邊=川辺。傷春=過ぎ去った春をいたむ。來往=行ったり来たり。二字の熟語に返り読む場合は、文字の間に返り点、この場合は「二」を記述し、その右側に縦棒「|」を記述します。縦棒は前後の文字が切り離されない(つまり熟語)ことを意味する。ただし、この縦棒は絶対的なものではなく返り点のみしか記述されていない場合が多々ある。風麈=風と塵。俗世間のこと。白頭=白髪頭。年をとった。

では、次の記事で、また、お会いしましょう。
失礼します。

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