2018年12月25日火曜日

『三体詩』より「長慶の春」(徐凝)

【訓読文】

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【作者】

徐凝(じょぎ)=中唐の詩人。未詳。

【書き下し文】

長慶(ちょうけい)の春(はる)

山頭(さんとう)の水色(すいしょく) 薄(うす)く煙(えん)を籠()む。遠客(えんかく) 新(あら)たに愁(うれ)う 長慶(ちょうけい)の年(とし)。

身上(しんじょう)の五労(ごろう) 仍()お酒(さけ)を病()む。夭桃(ようとう)窓下(そうか) 花(はな)に背(そむ)いて眠(ねむ)る。

【語釈】

【語 釈】
長慶=(821-824)。唐代穆宗の治世で使用された元号。山頭=山のいただき。水色=水のような色合い。次の「烟」を形容した語。薄籠烟=淡く靄がたちこめている。遠客=たびびと。新愁=愁が新たになること。五勞=五臓の労のこと。五臓は、心臓・腎臓・肺臓・肝臓・脾臓。労は、疲れる。疲労。病酒=註に「酒巵の致すが如き」とあり。二日酔い。夭桃=若々しい桃の花。詩経に「桃夭」の詩あり。


では、次の記事で、また、お会いしましょう。
失礼します。

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