2018年12月20日木曜日

『三体詩』より「斉山人を送る」(韓翃)

【訓読文】

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【作者】

韓翃(かんこう)=生没年未詳。唐代の詩人。字は君平。

【書き下し文】

斉山人(せいさんじん)を送(おく)る
旧()と 仙人(せんにん)の白兎公(はくとうこう)に事(つか)う。頭(こうべ)を掉()って 帰(かえ)り去()り 又(また)、風(かぜ)に乗(じょう)ず。
柴門(さいもん) 流水(りゅうすい) 依然(いぜん)として在()り。一路(いちろ) 寒山(かんざん) 万木(ばんぼく)の中(うち)。

【語 釈】

齊山人=人名。未詳。山人は世を捨てて山に隠れ住む人。世捨て人。全唐詩は「送齊山人歸長白山(齊山人が長白山に歸るを送る)」と題す。白兎公=仙人の名。「兎」字は俗字。「兔」が本字。掉頭=頭をふる。事柄を否定するさま。歸去=ふるさとに帰る。「去」は助字。柴門=しばで作った門。柴戸、柴扉に同じ。寒山=秋から冬にかけてのさびしい山。さむざむとした山。萬木=きわめて多くの木々。


では、次の記事で、また、お会いしましょう。
失礼します。

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