【訓読文】
【作者】
許渾(きょこん)=(?〜?)。唐代の詩人。字は仲晦(ちゅうかい)。この詩、作者を「杜牧」とする説あり。三体詩評釈でも「杜牧」の作と断じている。
【読み下し文】
隠者(いんじゃ)を送(おく)る
無媒(むばい)の逕路(けいろ) 草(くさ)蕭蕭(しょうしょう)。古(いにしえ)より 雲林(うんりん) 市朝(しちょう)に遠(とお)ざかる。
世間(せけん)に公道(こうどう)たるは 惟(た)だ白髪(はくはつ)。貴人(きじん)の頭上(とうじょう)にも 曽(かつ)て饒(ゆる)さず。
【語釈】
隱者=世を避けてかくれている人。世の中を見すてた人。無媒=人里離れた寂しい所。逕路=こみち。逕字は、径字の別体。蕭蕭=ものさびしいさま。草がゆれうごくさま。雲林=隠者の住む処。雲のたちこめる山深き林の中。市朝=人のおおぜい集まる場所。公道=公平な。貴人=身分の高い人。不曾饒=ゆるさない。貴人の頭も白髪となる。
では、次の記事で、また、お会いしましょう。
失礼します。
0 件のコメント:
コメントを投稿