2018年12月30日日曜日

『三体詩』より「貴池縣の亭子」(杜牧)

【訓読文】

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【作者】

杜牧(とぼく)=(803〜853)。晩唐の詩人。字は牧之。号は樊川。

【書き下し文】

貴池県(きちけん)の亭子(ていし)

勢(いきお)いは 凌敲(りょうこう) 宋武(そうぶ)の台(だい)に比()す。分明(ぶんめい)に 百里(ひゃくり) 遠帆(えんぱん)開(ひら)く。

蜀江(しょくこう)の雪浪(せつろう) 西江(せいこう)に満()つ。強半(きょうはん)の春寒(しゅんかん) 去()って却(かえ)って来(きた)る。

【語釈】

貴池縣=現在の安徽省池州市貴池区。亭子=あずまや。凌敲宋武臺=凌敲台、あるいは宋武台とも呼ぶ。南朝、宋の武帝が建てた離宮。分明=あきらか。遠帆=遠くに見える帆船。蜀江=長江のうち四川省を流れる部分。雪浪=雪解け水。西江=川の名前。未詳。强半=半分以上。春寒=余寒。寒が明けてからの寒さ。


では、次の記事で、また、お会いしましょう。
失礼します。

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