2012年7月11日水曜日

漢詩の詩形について(3)

これまで「古体詩」と「近体詩」、「五言」や「七言」といった語数について説明してきました。

つぎは、「句数」について見ていきましょう。



まず,「古体詩」の場合は,句数が一定ではありません。四句のような短いものもあれば,十句、二十句といった長いものまで様々です。

一方,「近体詩」の場合は,主に四句から構成される「絶句」と八句から構成される「律詩」に分類されます。但し,律詩の中には十句以上から構成される「排律」と呼ばれる形式ものもあります。ただ,「排律」は,その数も少なく,この形式で作詩される事も極めて稀です。

このように見てくると,現在,私たちが鑑賞している詩の多くは,句数が多いものは一般に「古体詩」,八句で構成される「律詩」,四句で構成される「絶句」と考えて,読むのが妥当でしょう。それ以外の場合も当然ある訳ですが,そうしたものに出会う方が珍しいので,そうしたことを最初に心配する事はないと思います。
 

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