【訓読文】
【作者】
鄭谷(ていこく)=(849年-911年)。唐代の詩人。字は守愚。
【書き下し文】
日東(にっとう)の鑑禅師(かんぜんじ)に贈(おく)る
故国(ここく) 無心(むしん)にして 海潮(かいちょう)を渡(わた)る。老禅(ろうぜん)の方丈(ほうじょう) 中条(ちゅうじょう)に倚(よ)る。
夜(よ)深(ふ)け 雨(あめ)絶(た)えて 松堂(しょうどう)静(しず)かなり。一点(いってん)の山蛍(さんけい) 寂寥(せきりょう)を照(て)らす。
【語釈】
- 日東=日本のこと。
- 鑒禪師=伝未詳。禅師は、僧侶の尊称。
- 方丈=一丈四方の面積。四畳半程度の広さ。ここでは、禅師の住居をいう。
- 中條=中條山。山名。
- 松堂=松林の中にある堂。
- 寂寥=ひっそりとしてもの寂しいさま。
では、次の記事で、また、お会いしましょう。
失礼します。
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