2019年1月19日土曜日

『三体詩』より「日東の鑑禅師に贈る」(鄭谷)

【訓読文】

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【作者】

鄭谷(ていこく)=(849年-911年)。唐代の詩人。字は守愚。

【書き下し文】

日東(にっとう)の鑑禅師(かんぜんじ)に贈(おく)る

故国(ここく) 無心(むしん)にして 海潮(かいちょう)を渡(わた)る。老禅(ろうぜん)の方丈(ほうじょう) 中条(ちゅうじょう)に倚()る。

夜()深()け 雨(あめ)絶()えて 松堂(しょうどう)静(しず)かなり。一点(いってん)の山蛍(さんけい) 寂寥(せきりょう)を照()らす。

【語釈】

  • 日東=日本のこと。
  • 鑒禪師=伝未詳。禅師は、僧侶の尊称。
  • 方丈=一丈四方の面積。四畳半程度の広さ。ここでは、禅師の住居をいう。
  • 中條=中條山。山名。
  • 松堂=松林の中にある堂。
  • 寂寥=ひっそりとしてもの寂しいさま。


では、次の記事で、また、お会いしましょう。
失礼します。

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