【訓読文】
【作者】
杜常(とじょう)=未詳。
【書き下し文】
華清宮(かせいきゅう)
行(ゆ)き尽(つ)くす 江南(こうなん) 数十程(すうじってい)。暁風(ぎょうふう) 残月(ざんげつ) 華清(かせい)に入(い)る。
朝元閣上(ちょうげんかくじょう) 西風(せいふう)急(きゅう)なり。都(すべ)て長楊(ちょうよう)に入(い)りて 雨声(うせい)と作(な)る。
【語釈】
- 華清宮=華清宮は、驪山の麓にある温泉宮殿。唐の太宗のとき「温泉宮」として造られ,唐の玄宗により規模が拡大さ,「温泉宮」から「華清宮」に改称された。
- 数十程=長き道程をいう。
- 暁風=明け方に吹く風。
- 残月=明け方の月。
- 朝元閣=華清宮にある宮殿の名称。俗称を老君殿といい,老子が降りた聖地とされる。驪山の西繍の峰の第三峰の山頂に位置する。
- 西風=秋風にいう。
- 都=すべてと訓み,全部の意。
- 長楊=しだれ柳。
- 雨声=雨音。
では、次の記事で、また、お会いしましょう。
失礼します。
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