2019年1月12日土曜日

『三体詩』より「華清宮」(杜常)

【訓読文】

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【作者】

杜常(とじょう)=未詳。

【書き下し文】

華清宮(かせいきゅう)

行()き尽()くす 江南(こうなん) 数十程(すうじってい)。暁風(ぎょうふう) 残月(ざんげつ) 華清(かせい)に入()る。

朝元閣上(ちょうげんかくじょう) 西風(せいふう)急(きゅう)なり。都(すべ)て長楊(ちょうよう)に入()りて 雨声(うせい)と作()る。

【語釈】

  • 華清宮=華清宮は、驪山の麓にある温泉宮殿。唐の太宗のとき「温泉宮」として造られ,唐の玄宗により規模が拡大さ,「温泉宮」から「華清宮」に改称された。
  • 数十程=長き道程をいう。
  • 暁風=明け方に吹く風。
  • 残月=明け方の月。
  • 朝元閣=華清宮にある宮殿の名称。俗称を老君殿といい,老子が降りた聖地とされる。驪山の西繍の峰の第三峰の山頂に位置する。
  • 西風=秋風にいう。
  • =すべてと訓み,全部の意。
  • 長楊=しだれ柳。
  • 雨声=雨音。


では、次の記事で、また、お会いしましょう。
失礼します。

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