【訓読文】
【作者】
杜荀鶴(とじゅんかく)=(846年 – 904年)。晩唐の詩人。字は彦之、九華山人と号す。杜牧の子とする説あり。三体詩評釈に「杜牧郡の守たる時、妾の妊む有り。出でて州人杜筠に嫁す。後に子を生む。杜荀鶴是なり。」とあり。
【書き下し文】
旅懐(りょかい)
月華(げっか) 星彩(せいさい) 坐来(ざらい)収(おさ)まる。岳色(がくしょく) 江声(こうせい) 暗(あん)に愁(うれい)を結(むす)ぶ。
半夜(はんや) 灯前(とうぜん) 十年(じゅうねん)の事(こと)。一時(いちじ)に 雨(あめ)に和(わ)して 心頭(しんとう)に到(いた)る。
【語釈】
- 旅懷=旅中のおもい。
- 月華=月明かり。
- 星彩=星々のきらめき。
- 坐來収=次第にうすれていく。坐來は、いながらにして。次第に。
- 嶽色=山の色。
- 江聲=川の流れる音。
- 半夜=夜中。夜半に同じ。
- 和雨=雨音にあわせて。和は、調子を合わせる、まぜ合わせるの意。
- 心頭=こころ。心中に同じ。
では、次の記事で、また、お会いしましょう。
失礼します。
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