2019年1月22日火曜日

おすすめの漢和辞典は、これだ!

前回は「平仄」を調べました。

この「調べる」という行為に使う道具が「漢和辞典」です。私が使用する「道具」のひとつが「漢和辞典」であり、漢和辞典無しでは一歩も前に進めないと言っても過言ではないでしょう。

現代はインターネットで調べれば多くの情報が得られますが、情報がピンポイント過ぎて、広がりが得難い部分があります。

これは「調べ方」の問題もあるでしょうが、私の場合は、「調べる」ことが「読む」ことに近く、調べている「熟語」の隣にある関係のない「熟語」に興味を唆られたり、別の漢字の熟語に興味が移ったりと、読み物として辞典を使っています。

さて、本題の「おすすめの漢和辞典」です。

私が日頃愛用しているのは角川書店の「新字源」になります。

今回二十三年ぶりの改訂となり、文字も大きくなり(老眼にはとてもやさしい)、また2色刷りで重要な項目もわかりやすく、さらには現代の情報化時代に対応したJIS漢字コード(しかも第4水準まで)も掲載されて、とても役立つ辞典になりました。

ただ、とても残念なことがひとつだけあります。

それは「助字解説」がなくなっているのです。

これは漢詩を作る人にとってはとても残念でなりません。
助字だけを解説した本もありますが、そうしたものを新たに購入するよりは、改訂前の「新字源」を古本で購入した方が使い道はたくさんあると思います。

私のおすすめ一位は「新字源」ですが、この改訂新版には「特装版」としてパッケージのオシャレな版も発売されています。

因みに、私は「新字源(改訂新版)」を購入していますが、改定前の「新字源」も自宅に三冊(出版年月日が若干違う)、職場に一冊と複数所有しています(いづれも五百円以内の古本で購入したものです)。

最後に、おすすめの番外として、「字源」を紹介しておきましょう。

この漢和辞典は作詩者にとっては非常に使いやすい辞典になっています。何と言っても著者である「簡野道明」は漢詩を作る人であり、そうした視点も十分に考えられていたのではないかと思います。

ただし、とても古い辞典ですから、旧仮名遣いで書かれていたり、漢字が旧字体であったりするので、若い人には使いにくいかもしれません。

しかし、江戸後期から昭和初期の間の詩集や書籍を読む場合、むしろ旧仮名遣い、旧字体の方が、便利に感じられることもあります。ただし、この辞典、現在は新刊では入手できないようで、古本での購入になると思います。

余力があれば、ぜひ一冊手元に置いておきたい辞典です(この字源も複数冊所有しています。やはり微妙に印刷の出来が異なるためと紙質が薄く、結構破いてしまうことも多々あったので、予備として購入したものがあるためです)。


では、次の記事(実習)で、また、お会いしましょう。
失礼します。

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